QRO 1KW申請までの記録
電話級アマチュア無線技士の免許を取得してから35年以上、今では念願
の一級陸上無線技術士の免許を取得し技術も向上したと思われるので、
そろそろ1KWの免許申請をしても良い時期かなと独自で申請を行い
許可を頂きました。
書類作成に時間をかけて地道に準備をすすめたため、スムーズに許可を
頂き今では1KWでHFのハムライフを楽しんでいます。
申請時の状況を忘れないように下記に書き留めました。
参考になるかは分かりませんが添付します。
JF6RSK QRO (1KW) 申請から落成検査まで (約2.5ヶ月) | ||
QRO申請経緯 第1級アマチュア無線技士の資格は25年以上前に取得していたため今回の電力増幅を行うことにした。 変更申請の内容 変更申請の内容は、1.9MHzから50MHZまでの全バンド 【1KW】の免許申請とした。 変更検査 書類提出日 平成28年6月20日提出 仮免許になるまでの準備 ・ワークバンドに対応する為にダイポールを設置したが、ローテータが過負荷で回らなくなった。 落成検査時に電波の発射方向を指示された場合、対応できないと問題なので落成検査日までに ローテータの修理が必要となった。 結果的には、エモテータのMX1103を降ろし、クリエート RC5−3B(中古)をオーバホールして タワーに載せた。(今現在は快調に回転している) ・ワークバンド ナガラ TD-1230S(10/18/24MHZ)ロータリーダイポール CW/SSB(2KW/3KW)定格 をCD社 218C(7/21/28MHZ)と214C(14/21MHZ)の間に設置した。 ・仕事柄、電線が簡単に手入できるため 1.8/3.5/7MHZ用逆V(INV・VEEフルサイズ)及び 1.9/3.8/14MHZ 逆V(1/2λINV・VEEフルサイズ)を8SQの電線で製作して取り付けた。 ・50MHz CW/SSB (0.6kW/1kW)定格 のCD社 786C 移相差給電 (パラスティックエレメント)を メーカの異なる ナガラ TD-1230S(10/18/24MHZ)DP に取付動作確認を行った。 50MHzは同軸給電をしないでも電波か乗るようである。 仮免許日 平成28年7月14日許可 (電波発射届 7月16日から落成検査当日まで) 無線局指定変更・変更許可後の手続きについて 前日の7月13日に九州総合通信局より電話連絡があり、翌日には許可が下りるとの連絡がありました。 また15日に審査が完了するとの連絡でした。 (15日には郵送にて変更許可書が届いていました) 翌日の16日には事前準備していた電波発射届に試験電波発射日を記入して投函しました。 試験電波発射日は 7月16日から落成検査当日までと記入 仮免許を手にした後は電波発射届の届け出が必要です。 尚、総合通信局に郵送した電波発射届の書類が総合通信局に到着する前の日付でも問題ないそうです。 変更工事完了日 平成28年7月24日 工事完了日までにリニアアンプの送信電力測定とTVI・BCI・テレホンIの確認を行いました。 ・TVIはCATV(光ケーブル)なので特に影響は有りませんでした。 ・BCIは隣の部屋にラジオを置いて聞いたが影響は無いようである。 ・テレフォンIはコードレス電話器の子機で聴取しながらA1の信号を送出したところクリック音が入るの が分かり、電話器の親機側の通信ケーブルにコア2個(各8ターン)追加することにより1.9MHZと14MHZ でのテレフォンIは解消されました。 その後準備万端で、待てど待てど落成検査日の報告が全く無いので九州総合通信局に(8月19日)に 電話にて確認を取りました。担当の技官と話をしら「落成検査を9月の2週目に予定しています」との ことでした。 落成検査日決定 平成28年9月7日 13時から 8月24日に九州総合通信局より電話が有り 「9月7日に決まりました」 との事です。 ちなみに「9月8日は熊本へ3海通の英語の試験を受けに行く予定でしたので避けてもらいました。 検査は何名で来るのか、何処に何時に送迎に行けばよいのか詳細な打ち合わせをして電話を 切りました。 いよいよ本番の落成検査です。残りの2週間で最終確認が必要です。 落成検査までの再確認 ・手持ちのSWR計は信用になるのか。 当日の電力測定は1KWを超えていない事が前提です。 手持ちのSWR計はSP-200(1KW)とSX-200(200w)のみなので急遽 CN-101L(1.5KW)を購入 しました。 電力の測定比較をするとSP-200の実測値では1KWオーバー、 CN-101Lの実測値では850W どっちを信頼すれば良いか、不合格を避けるために最終結論としては、IC-PW1のALC設定を 再調整し、電力を少し下げる事にしました。 ・手持ちのダミーロードは、MFJ CL-2500(1KWにて90SEC)だが、検査当日に全てのバンドで数秒間 1KW送信したら多分焼損すると判断して、これもまた急遽、オイル缶(1KW定格品)のダミーロードを 購入しました。
・ダミーロードが到着してから、早速の電力確認です。 全バンドの電力を確認してもオイル缶は素手で触れる温度です。(50℃以下位でしょう) ・仮免許が下りて1週間目の土曜日の朝、近隣への電波障害調査のアンケートを配り説明に回りました。 不在宅も有りましたがアンケートを見せて念入りに説明を行い、粗品として「暑い夏の日のゼリー」を お礼として配りました。(8軒) アンケート配布した日の夜20時からと、翌日の10時からの1時間(CWとSSB)での試験電波の 発射です。8軒のお願いした方々はテレビのチャンネルを切り替えて障害が無いか確認をしてくれて いるのでしょうか。 不安が一杯です・・・・。 翌日、10時からの試験電波の発射が終了してからは、じっと待っことができず、アンケート用紙の 回収に回りました。親切な方もいて、アンケートを持って来てくれる方もありました。 おそらくですが、どんな規模の設備なのか見に来られたのでしょうね・・・。 (私としては試験電波発射してる感が、感じられ自己満足です。感謝します!!) 回収は1軒のみ残し、7軒のアンケートを当日回収できました。 全宅、近隣150m以上の近隣アンケートを実施しました。 50m範囲には空家2軒、100m範囲には0軒 150m範囲の15軒が近隣となります。 50m範囲に民家がなくても必ず調査が必要だそうです。 落成検査日 平成28年9月7日実施 書類の確認 ・13時 最寄りのJR駅にお出迎え(約25分間 自家用車にて送迎) (総務技官:1名 総務事務技官:1名 女性 ) 2名での訪問でした。 ・自宅の応接間にて書類の確認 1)第1級アマチュア無線技士免許証 2)無線局指定変更・変更許可通知書 3) 事前提出書類の控え 電波法令集の有無確認は有りませんでした。(最新版を準備していました。) 送信機の確認と電力測定 ・無線室(シャック)にて検査開始 ・設備の概要説明 無線機の型式と、リニアの型式の確認。 及び無線機とアンテナの構成、説明ならびに接地の状況説明を行いました。 ・第一送信機と第二送信機の出力及び周波数偏差の測定 IC−PW1の最大入力値は100Wの為、FTDX9000は200W⇒100W 定数にて100W設定済み 検査技官の持参した電力計と周波数計を接続 50MHZは測定器を取り替える必要が有るため、第一及び第二送信機の1.9MHZ〜28MHZまでの バンドを先に測定し、50MHZ測定のため測定器の交換をしてから、第一及び第二送信機の測定を 実施しました。 段取り良く行うために、前日に各バンドの中間周波数にVFOを合わせていましたので、 バンド切替に時間をかけずに スムーズに送信することが出来ました。 当然ですがダミーロード(OIL缶)に接続しての出力測定です。 検査技官の指示に従い、「○○○MHZにて出力します。」A1にて出力 ツー(長点) 検査技官が出力を読み上げ 「○○○.○W 偏差 ±○.○○ OKです」 事務技官が記録を 執りました。 ・アンテナ設備の説明 自宅の庭に出て、タワーを見上げながら各アンテナの型式と同調周波数の説明を行いました。 その後、無線機のそばに戻りいよいよアンテナ負荷での1KW出力の確認です。 ここで問題が発生です。 無線機及びリニアともにM形コネクタで有るのに検査技官の手持ち測定器はN形ネクタであり 検査技官の持参した変換コネクタが1個不足、どうしてもあと1個必要である事に気が付きま した。そこで急遽、私の手持ちのN形コネクタを使用し同軸にハンダ付けする運びとなりました。 (10分程時間をもらい、別室にて半田作業行うことにしました) ようやくハンダの完成まじかに「有りました」と女性の事務技官の声がきこえてきました。 何々とシャックへ行くと、変換コネクタが有るではないですか。 作成した同軸は使用せず、変換コネクタを接続してく無事に1KWの出力が出せる状態が 整いました。 検査技官の指示に従い、「○○○MHZにて出力します。」A1にて出力 ツー(長点) 検査技官が出力読み上げ 「○○.○W OKです」事務技官が記録を執りました。 自前の2台のSWR計の値が信用できなかったので、検査技官の読み上げる出力を全て控え 校正様のデータとして控えを残しました。 ・TVI送信確認 リニアアンプにアンテナを接続して1KW送信 通常良く使用するバンド・周波数にてCW(A1)送信し、アンケート調査した近隣の方へ直接TEL 連絡を入れ、送信中にTVIが発生していないか確認を行なうとの事。 検査当日の近隣宅へ(1軒)TVIの確認実施について 検査前日に連絡をが有り、1KW送信時に、近隣の方にTVIが発生していないかの確認を行う とのことでしたので、アンケートをお願いした方に、当日の在宅とTELでの会話が出来るかの 確認にお願いに伺いました。 周波数は7MHz、CW(A1)にて 「VVV DE JF6RSK」 にて1KW送信をしながら、 自分で近隣宅へ電話を入れ、TVIが無いか確認を取り、検査技官に結果を報告するのです。 「もしもし、今、試験電波を出していますのでTVの各チャンネルに電波障害が無いか確認を お願いします。」 回答は「電波障害は無いようです」と伝えTVIの当日確認を終えました。 ・監査結果報告 別室にて、本日の検査結果の報告を受け、1KW許可の新免許状を頂きました。 旧免許状は、その場で手渡しで返却いたしました。 1)無線局検査結果通知書 2)無線局免許状 |
九州総合通信局へ提出した書類一覧 | |
変更申請書類提出日(電子申請) 平成28年6月20日 | |
初回申請時に 提出した書類 |
1)1kW出力 変更申請書 |
2)50MHz 1kW変更申請理由 | |
3)近隣業務無線設備東の状況報告 | |
3)TV受信状況報告書 | |
4)アンテナ設備配置図 | |
5)付属計算書 | |
6)アンテナ垂直指向特性 218C(7MHz) | |
7)アンテナ垂直指向特性 218C(21MHz) | |
8)電波防護指針による電界強度確認書 | |
9)無線設備構成図 | |
10)送信系統図(第1・第2送信機) | |
11)付加装置送信系統図 (1) (2) | |
12)自宅周辺(距離150m)範囲図 | |
13)近隣の無線局図 | |
14)TV受信宅と標高図 | |
仮免許日 平成28年7月14日許可 | |
受理書類 | 1)変更許可通知書(1) |
2)変更許可通知書(2) | |
3)手続きについて(1) | |
4)手続きについて(2) | |
5)手続きについて(3) | |
変更許可通知 受理後に提出 した書類 |
1)試験電波発射届 |
2)アマチュア局を開設(運用)するにあたっての承諾書 | |
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変更工事完了日 平成28年7月24日 | |
無線設備変更 工事完了後に 提出した書類 |
1)無線設備変更工事完了届 |
2)アマチュア局検査事前点検表 (1) (2) | |
3)TVI・BCI・テレホンI 自宅屋内調査状況報告 | |
4)防災無線障害調査結果 | |
5)電波障害調査依頼書(お願い) | |
6)電波障害調査の依頼宅(7軒) | |
7)電波障害調査ご回答書 | |
8)試験電波発射記録 | |
9)アマチュア局の設置場所(地図)送迎用 | |
落成検査日 平成28年9月10日(総通立会検査) | |
落成検査合格 (その場で免許状交付) 平成28年9月10日 | |
免許状交付 | 1)1kW 無線局免許状 |
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